1. グ 小学校4年生で四国に転校した話は前にもしたけど、
1st LP の後、内省モードが強まりつつあった僕は、元々の後ろ向きな性格も手伝って、歌詞の世界が過去へ過去へと向かっていきます。 2. 動物園へ行こうよ その昔、四畳半フォークと呼ばれるジャンルの音楽がありました。「神田川」だとか「22才の別れ」だとか
そういった曲です。僕はそういった なよなよした湿気の多い曲は全く好きではないのですが、もしかすると、「動物園へ行こうよ」は
誤解を恐れずに言うと、そちら系の曲に分類されてもおかしくないと言えるかもしれません(湿り気の質や度合は かなり違うとは思うけど・・)。 大学で京都に来た当初、僕が好きになったり、つきあったりする女の子はみんな(って、そんな大勢じゃないってば!)なぜか動物園が好きでした。デートコースの手持ちが少なく、しかも 関西人にしては人を笑わせる能力が絶望的に欠如していた僕にとって、それはとてもありがたいことでした。なぜなら、僕が おもしろいことを言わなくても、アフリカゾウやフンボルトペンギンが じゅうぶん彼女達を楽しませてくれるからです。その上、僕は幼少の頃からの図鑑マニア。何を質問されたって 詳しすぎるくらいの説明が口からペラペラ・・・。と、ここまで書いて、かーなり モテない男度数 高いなコイツ。 僕は自分の実体験を そのままに近い形で唄にすることを極端に嫌うタイプなもので、この曲の歌詞ほど100%現実を素直に描写したものは、あとにも先にもないのではないかと思います。 この曲は、いまだに みんなの間で動物園ツアーがくまれたりするくらい心にとめてもらってる曲なので、アルバムの所でも 動物園話をしようかなと思ってます。 3. 静かにして、何もしない この曲はピアノと歌だけのとても小さな作品だけど、妙な力を持った曲ですね。 レコーディングでは、ピアノと歌を録ってMIX して、その後 2〜3回 スタジオのラジカセの回路を通過させて 音をローファイ化させた憶えがあります。シュガーフロストのジョンとアッコさんがこの曲をいたく気に入ってくれて(これはほんと嬉しかった)、7インチシングルで全英発売(英題「stay still」)。しかも、なんとイギリスの音楽誌 NME や メロディーメイカーにとりあげられ 賞賛されてしまうんだから音楽ってわからない。普通なら、ちょっとバブルな気分でロンドン・ライブなど敢行してもよいものを、どこにも居場所を見つけられず、落ち着かない気持ちのままの bーf は、ただただ「静かにして、何もしない」でした。 |