『キャンプ・パンゲア』以来4年振りの超強力オリジナル・フル・アルバム!アンダーグラウンド・レイルロード ソウル・フラワー・ユニオン 偉大なる風狂の魂たちに捧げる<風狂番外地>、世界中の子どもたちに捧げる反レイシズム・ソング<地下鉄道の少年><残響の横丁>、新時代のライヴ・アンセム<グラウンド・ゼロ><バクテリア・ロック>、リー・ペリーのカヴァー<アップセッティング・リズム>、榎本健一のカヴァー<これが自由というものか>、SFUヴァージョンの<世界はお前を待っている>、ニュー・ミックスの<踊れ!踊らされる前に>etc...、After 311の憤怒と歓喜、邂逅と別離に詰まった、結成20 周年の集大成となる最新型魂花流クロスブリード・ロック全14曲! ヒックスヴィルの木暮晋也、くるりの岸田繁、チャラン・ポ・ランタン、ヒートウェイヴの山口洋、シカラムータの大熊ワタル、ブルームーンカルテットの黄啓傑 等、豪華ゲスト・ミュージシャン参加! 足元の路上と、世界の路上は繋がっている! ANTIFA! ★紙ジャケット仕様 ★English Translation Included ¥3,000 + 税 BMtunes XBCD-1046 / SOUL FLOWER RECORD SF-107


この作品を身体と心で感じた若者が 中川さんに憧れて音楽を始めたりするのでしょう。 このアルバムを聴いて、あの頃の自分たちを思い出しました。 それにしても この中川さんのいい声で一度でいいから口説かれてみたいなあ… またライヴで一緒に唄いたいです。 今の日本にぶつけるメッセージを。 小春(ミュージシャン / チャラン・ポ・ランタン) 再生ボタンを押して、コンポからドワッと溢れ出た音たちで、全身にゾワッと鳥肌が立ちました。 私の生まれた年に結成され、私の人生と同じだけ歌を唄い続けてきた方々とこうして同じステージに立って、レコーディングにも参加しているとい うことが、何だか感動を超え恐ろしささえ感じます。 それでも一緒に今を唄える喜びを 噛み締めながら、私も負けてられねえ!!と鼻息荒く、もう一度再生ボタンを押したいです。ポチ もも(ミュージシャン / チャラン・ポ・ランタン) こっちは普通に生きてきたつもりだった。善い事、悪い事、普通に判断出来て、感じる理不尽や不条理は誰とでも共有出来るんだと思ってた。でも 最近は開票速報に言われっぱなしだ。オマエなんて少数派なんだよ、と。幸運にも戦争のない時代に生まれ育って、それでもそれなりに考えてきた つもりだった。先生に教えられた事を信じて、テストで100 点取りたくて頑張った。普通に生きてきた。わざわざ好き好んで傷ついた側に立ってる ワケじゃない。普通に、自然と身についた正義感に従ってきた。確かに巨人ファンじゃなかったけれど、いつからか少数派になっていた。狂ってい るのは俺かい?俺は地下鉄道に乗るよ。システムから逃げ切る事なんて、自分だけ助かろうなんて無理な話さ。内も外も危機はすぐそこにある。も う1 度だけ、あのファンキーな自由主義者達のパーティーで踊り明かしたい。そこで自由を垣間見たい。 ILL-BOSSTINO(ラッパー / THA BLUE HERB) 中川敬は、個人的にも憧れのリベラリストであります。ヤンチャなロック少年であり、誰よりも職人的なプロデューサーであり、獅子のように威圧的ではあるけれど、どんな状況でも弱きをくじくことがない父親です。てきとーな時はネバ~マインドであり、かと思えばコタツ内で紛争したりする。天才鍵盤奏者奥野真哉を乗りこなしながら、ヴァン・モリスンよろしくナイーブにソウルを唄う。そんな中川敬は、いつでも本気で世界平和を夢みているし、やはり音楽に対してはいつだって本気だ。 久々です、優雅なサイケデリック・ソウルをじっとりと鳴らしきる名盤。まだまだ背中追い続けないと駄目ですわ。根本的に、優しい人たちが作った、ヤンチャで無鉄砲な音楽集。ベース最高です。 岸田繁(ミュージシャン / くるり) いつも最高なんだけど、今回も曲が粒揃い。「燃やされた詩集」「アップセッティング・リズム」「バクテリア・ロック」「福は内 鬼も内」…この流れが特に気持ち良よくて、心と身体に響きまくってる。持ち味全開の新たなる名盤の誕生。おめでとう。 直枝政広(ミュージシャン / カーネーション) 「本当の強さ」とは何か、そして「本当の優しさ」とは何かを、音楽を通じて教えてくれるのがソウル・フラワー節! 踊って笑ってな楽曲と、歌って泣いてなじんわり沁み入るバランスも最高だし、行動力の塊そのものな中川さんの歌声は、まさに謳っている(謳歌!)……20年以上、全くブレずに己のスタイルを貫いている姿は、俺にとってモッズ魂のように眩しく映り、ソウル溢れるサウンドから貰える勇気は、パンク魂に火を点けてくれるのです! 日高 央 (ミュージシャン / THE STARBEMS) 俺はずーっと隠れS・F・Uファンだった…….なんで隠れるんだ?(笑)…。 で、祝!新作! 「今」を突き刺す、中川敬という唄声の時代性と普遍性。その唄声の意思をカラフルに色どる、S・F・UというSound、リズムの多様性 yeah!! M11の選曲への着眼、M14の名曲誕生に敬意を……。さあ、ますますぶちかましてくれい、唄え、踊れ、国境なんてひとっ飛び! 俺はもう隠れたりしなーい、おまえらのファンなのだぁー! 2014 秋 仲井戸“CHABO”麗市(ミュージシャン) アルバムを聴き終わった瞬間、「ワーッ!」と声を上げながら走り出したくなった。 同時に、今まで出会った「闘う」人々の顔がいくつもいくつも浮かんだ。 踊らされる前に踊る感度と軽やかさを持つことによって、私たちはたぶん、世界のいろんな法則を乗り越えていくことができる。 ソウル・フラワー・ユニオンの音楽は、私たちの大切な武器だ。誰も殺さず、誰も傷つけないこの武器とともに、新しい作法で闘い、世界を抱きしめ、踊るのだ。 雨宮処凛(作家・活動家) 揺るぎない信念と情熱とスタイル。彼らの音楽に触れるたびにその強さを思い知らされます。お互い死ぬまで貫きましょう。そして、また一緒にライブしましょう。 加藤ひさし (ミュージシャン / ザ・コレクターズ) ソウル・フラワー・ユニオンのリリックから感じる世界感は、人びとの理想郷でもあり、それを願う希望や悲しみでもあると、フッと思った。中川さんの唄はどこか土着的で、何処までも優しい。不条理を叩き壊すような怒りを秘めながら、人びとを躍らせるサウンド。俺は激しい怒りを秘めて無いものに、躍動感など出せるわけがないと思ってる。五感から弾き出される表現こそ、あらゆる壁を軽々と乗り越えるものだ。 KO(ミュージシャン / SLANG) 80年代に関西でスタートしたアンダーグラウンドなロックが、やがて日本や世界中に影響を与えるバンドになる姿をたくさん見てきたが、ソウルフラワーユニオンは最も音楽的・思想的に成熟したアーティストだと思う。この最新アルバムではポップスやロックの根幹となる旋律、叙情や哀しみを含みながらも力強い歌を完成し、音楽という媒介芸術の理想型に達している。歌は心であり、パワーであるはずだ。中川くんの歌とメッセージは重いものがあるが、理想論や正論の理屈ではなく、小さきものが生きて立ち上がることへの励ましの言葉なのだ。オレは行くぜ、一緒に行こうぜ、そういう歌こそ今の時代にふさわしい。最高のアルバムでした。 JOJO広重(ミュージシャン / 非常階段) ソウル・フラワー・ユニオンを聴くと、きまって今より若く青く、これから何かを始めようとしていた自分を思い出す。彼らの新作が僕の体を包み込めば、自然と体を前へ押し出してくれる。坂道を歩いていくキツさを、心地よい疲労感と喜びに変えてくれる音だ。それは、懐かしいのに新しく、優しく力強い。そして僕は、10代の頃のように明日に希望を見出そうとする。 奈良美智 (美術家) 我等が今日生きる世界は、我等が今日生きる街の底は、あんな人こんな人、泣き笑い渾然一体、ごっちゃ混ぜの闇鍋なのです。 ソウルフラワーユニオンが奏でる闇鍋のエキスに満ちた歌の数々。 それはそっくりそのまま、今日を生きる人間ッコロの切実なブルースなのです。 でも湿ってないよ。むしろカラッと晴れてるよ。 ブルースとダンスは矛盾しないし、ダンスとプロテストも矛盾しない。 人生は闘いで、人々は踊りながら闘うのだ。 んだ!人間、イェー!闇鍋、イェー!ソウルフラワーユニオン、イェー! 吉野寿(ミュージシャン / イースタンユース) 強いメッセージを持つ、日本が世界に誇るミクスチャー・ロック・バンド~ソウル・フラワー・ユニオン。今回はファンキーなナンバーから踊らせてくれる。今作を歌詞カードを読みながらふと気付いた事がある。ソウル・フラワー・ユニオンって結構ロマンチストなんだって事だ。 武藤昭平(ミュージシャン / 勝手にしやがれ)
ついに、ついに! ソウル・フラワー・ユニオンの新作『アンダーグラウンド・レイルロード』が完成した。サイレンの音に始まり、ソウル・フラワーの前身、ニューエスト・モデル時代のサイケデリックなロックンロールを彷彿させるようなビートが展開していく1曲め<グラウンド・ゼロ>で、いきなり血湧き肉躍る。20年間を凝縮した決定盤『ザ・ベスト・オブ・ソウル・フラワー・ユニオン 1993 - 2013』を出してひと区切りつけて、新たなフェーズに突入したことを示している。オリジナル・フル・アルバムとしては、なんと『キャンプ・パンゲア』(10年12月)以来4年ぶり。その間に、東日本大震災(2011年3月11日)があった。それから反原発運動やヘイトスピーチに対するカウンターというムーヴメントが起こった。大きな悲しみや怒りが沸き起こる出来事が続いているが、同じ志を持つ人々の行動に勇気づけられることも多かった。ソウル・フラワー・ユニオンは不屈の時代と呼応するように、『キセキの渚』(11年12月)、『踊れ!踊らされる前に』(13年6月)とミニ・アルバムを出してきた。その過程を経て構築された新たなロックンロールの誕生である。2曲めの<風狂番外地>は、すでにライヴでは何度も演奏している曲で、最近星になった先人たち、歌詞には出てこないが、登川誠仁、田端義夫、若松孝二、小沢昭一、山口富士夫、ルー・リード、中沢啓治ら、風狂の魂たちに捧げられていることが明らかにされている。そして3曲め、<地下鉄道の少年>が素晴らしくグッとくる曲なのだ。“地下鉄道(アンダーグラウンド・レイルロード)”とは、アメリカ南部の黒人奴隷が、北部やカナダ、一部はメキシコなどに逃れるために、支援者たちが作っていたネットワークのことである。19世紀初頭に形成されたが、最も盛んだったのは、リンカーンが奴隷解放宣言を行なった南北戦争が始まる直前の1850年から1860年にかけて。この10年の間に、実際に「駅員」とか「車掌」と呼ばれていた支援者たちによる草の根ネットワークの助けを借りて、3万人から10万人と推定される数の奴隷たちが南部から逃れた。昼間は「停車場」と呼ばれた支援者の家や施設に身を潜めて、夜、移動する。部分的に馬車が使われることもあったが、北斗七星を頼りに歩いて北上するすることが多かった。アメリカでは「地下鉄道」の時代から100年あまりを経て起こった1960年代の公民権運動の後も、1992年のロサンゼルス暴動や、つい最近、2014年8月にもミズーリ州ファーガソンで警官が丸腰の黒人少年を射殺したことに端を発する抗議運動などが起こり、黒人の闘いは続いている。その長い歴史は、ゴスペルやジャズからヒップホップまで、我々が親しんできた音楽に深く刻印されているだけでなく、近年の我々の歴史を顧みたとき、改めてリアルな物語として響いてくるのである。<地下鉄道の少年>は、情緒的かつ普遍的に「少年は地下鉄道で夢掴む旅に出ました」というリリックが歌われている。しかしこの新曲には、我々の足下で起こっている闘いを歌った曲、唯一既存の曲を再録した<踊れ!踊らされる前に>と地続きの世界が描かれていることに気づくのだ。具体的にはまず、レイシズムの問題がある。2009年12月の在特会による京都朝鮮学校襲撃事件が起こり、レイシストの動きが活発化してきた。12年12月に第2次安倍内閣が発足してからはさらに右傾化が進み、それと呼応するように、在特会らによるヘイトスピーチとヘイトデモが繰り返されるようになってきた。それに対するカウンターとして「レイシストをしばき隊」が活動を開始したのは13年2月のことだ。<踊れ!踊らされる前に>は、レイシズムへのカウンターと、福島の原発事故がなかったかのように原発の再稼働をもくろむ勢力へ対抗する思いなど、さまざまな対抗意識を描いた曲だった。しかしその後、状況はさらに悪化した。安倍政権は、13年12月に秘密保護法を通し、14年7月には集団的自衛権の行使を認めた閣議決定を行なった。今は次期沖縄県知事選の前に既成事実を作ってしまおうと、辺野古でボーリング調査を強行している。海外に目を向ければ、シリアでは11年に始まった内戦で、アサド政権による空爆などにより、14年8月の時点で19万人という途方もない数の死者が出ている。パレスチナでも、14年7月以後のイスラエルによる攻撃でガザ紛争 (08年から09年)を上回る2000人あまりが亡くなった。イラク北部とシリア北部は「イスラム国」が支配するようになり、ウクライナ東部では、政府軍と、ロシアの支援を受けているロシア系住民との戦闘が起こり、多くの人が死んでいる。<地下鉄道の少年>は、中川敬によれば、1年以上前に書き始めたが、刻々と伝えられるこれらのニュースに接しながら「ホモサピエンスはいつまでこんなことをやってんのや」と思いつつ、「奴隷制度関連の本を読んだあとに、自分の胸の中のつかえから、世界中の子供たちが自由をめざしてひたすら歩いているようなイメージ」が沸いてきて、練られた曲とのことである。続く4曲目、ロック・ステディ調の<残響の横丁>は、14年4月に鶴橋で行われる予定だったヘイトスピーチ・デモが直前に中止になったとき、中川敬も現場に行っていて「カウンターたちと飲み明かしてね。そのあと一気に書いた」という。サビのコーラスに、くるりの岸田繁が友情出演したり、曲の途中に、歴史修正主義者への怒りを表現したメスカリン・ドライヴの曲<ノスタルジア・シンドローム>(91年)のギター・リフが挟みこんであったりして泣かされる。『アンダーグラウンド・レイルロード』の骨格には、アンチ・レイシズムとアンチ・ファシズムという意思がある。そのうえで、さまざまな音楽がミックスされたロックンロールが疾走しているのだ。全14曲中、10曲が中川敬によって書かれた新曲で、<世界はお前を待っている>は中川敬のソロ『銀河のほとり、路上の花』(12年)に収録されていた曲のソウル・フラワー・ユニオンによる再演だ。最近のソウル・フラワー・ユニオンは、ニューエスト時代から受け継ぐファンキーなロックに加えて、レゲエの影響が血肉化される度合いが高まって嬉しい限りだが、リー・ペリーのジ・アップセッターズ名義の『14 Dub Blackboard Jungle』(73年)に収録されている<アップセッティング・リズム>のカヴァーも収録。そして残る1曲がエノケン(榎本健一)の1954年の曲<これが自由というものか>のカヴァーだ。作詞作曲は三木鶏郎。誰でも聴けば驚くと思うが、これが今現在の状況と酷似した世相を歌っている。この曲は歌詞をいじらない方がリアルなので3番までオリジナルに忠実に歌い、4番に中川敬の独自の詞を加えて歌っている。出自を遡れば誰でもサルなのだからという点を突いて差別のアホらしさを表現していた<ルーシーの子どもたち>(09年)を、さらに遡った<バクテリア・ロック>をはじめ、他の曲は触れるスペースがなくなったが、全曲、音楽としても存在理由の点からも、傑作というほかない。ジャケットの写真は、ガザの子どもたちを撮り続けている、ガザ生まれガザ育ちのカメラマン、アリ・ヌールディーンによる、ガザのテント暮らしの少女の写真(13年)だ。これは中川敬が3月の段階で決めて使用の許諾を得るための交渉を済ませていたとのことで、その時点では7月以後の空爆による惨劇は予測しようがなかった。図らずも、19世紀半ばのアメリカの黒人と、最近のパレスチナと、今現在進行中の日本の状況が地続きであることを示している。最新作が最高傑作。ソウル・フラワー・ユニオンは、またしてもやってくれた。