Soul Flower Union LiveUntil You Die!
ソウル・フラワー・ユニオン ニュー・アルバム「キャンプ・パンゲア」12/15発売 もっと深い夜をゆけ!ダンスは機会均等!非服従の舞。地の果ての詩。路上の花片。再生の風音。荒涼たるパンゲアをゆく、漂泊民の地下放送!

「カンテ・ディアスポラ」以来、二年ぶりのオリジナル・アルバム!ライヴのキラー・チューン<ホップ・ステップ・肉離れ><ダンスは機会均等!><死ぬまで生きろ!>、不朽の名品<死んだあのコ><移動遊園地の夜>他、全15曲収録! (既出シングル曲は全曲ニュー・ミックス!)

2010年12月15日発売!
<通常盤>BM tunes/XBCD-1034 3,150円(税込)

★ライヴ会場&Artist-DirectShop 405限定
ライヴ会場&Artist-Direct Shop 405通信販売限定
『キャンプ・パンゲア<特別仕様盤>』 同時発売!
CD+DVDの2枚組・紙ジャケット仕様同時発売!
<特別仕様盤> BM tunes XBCZ-9001 3,300円(税込)

→特別仕様盤のご購入はこちら
→通常盤のご購入はこちら



「キャンプ・パンゲア」MVトレーラー公開!



ソウル・フラワー・ユニオン『キャンプ・パンゲア』について

 2010年10月、マヌ・チャオ、スタッフ・ベンダ・ビリリ、そして辺野古に戻って開催されたピース・ミュージック・フェスタ!と、たてつづけに素晴らしいライヴを見ることができた。その余韻が醒めないなか、ソウル・フラワー・ユニオンの完成したばかりの新作『キャンプ・パンゲア』を聴いて、またしても胸がいっぱいになってしまった。

 この1か月あまりの間の音楽体験は、全体がひと繋がりになっている物語のようだった。誰もがルーシー(エチオピアで発見された人類の祖である猿人の化石人骨)の子供たちであり、ホモ・サピエンスだから通じ合うものがあって何ら不思議ではないとはいえ、異なる文化圏から生まれた音楽に個別に接したにも関わらず、このような気持ちになったのは初めてのことだ。彼らが奏でていた音楽には共通したベクトルがあり、それが既存の音楽を打ち砕き、圧倒的な優しさを示していたと思う。

 『キャンプ・パンゲア』は、スタジオ録音のフル・アルバムで、全15曲、収録時間は1時間を超えている。

 ソウル・フラワー・ユニオンは、マヌ・チャオと同じく、最新作が最高傑作という法則をキープして独走している。マヌ・チャオを初めて見たのはもう20年前でマノ・ネグラを率いていたときだったが、今のマヌ・チャオには当時のマノ・ネグラさえ凌ぐ勢いがあり、今のソウル・フラワー・ユニオンはニューエスト・モデルさえ凌ぐ勢いがあると思う。

 マヌ・チャオは、ジョー・ストラマーの意志を受け継ぐように、パンクとレゲエをベースに中南米やアフリカ音楽の要素も取り入れた音楽を奏でてきた。そしてソウル・フラワー・ユニオンも、パンクとレゲエをベースに世界各地のビートを自分たちの音楽に取り入れてきた。その成果が『キャンプ・パンゲア』から聴き取れる。

 3曲めの<ダンスは機会均等>は、ハチロク調のビートに乗った演歌調の曲だ。エチオピークという、主に70年代のエチオピア音楽を発掘したシリーズを聴いたことがある人なら気づくと思うけど、この曲はエチオピア音楽の影響が色濃い。続く<死ぬまで生きろ!>は、2010年1月にハイチで大地震が起こった前後に作っていたとのことで、そのころ聴きあさっていたというヘイシャン・ミュージックの要素を取り入れた曲である。それでいてしっかり自分たちの音楽にしているのは、ソウル・フラワー・ユニオン特有の色気によって統一された世界感に貫かれているからだろう。

 色気といえば、グラム・ロック調の曲<パンゲア>での色気はただならないレベルだ。パンゲアとは、プレートに乗って大陸が分裂して移動する以前のすべての陸地がひと塊だった時代の大陸のことだが、演奏だけでなく、パンゲアという概念からさまざまなことを思いを巡らしていく思考自体に色気がある。

 このアルバムには、<ルーシーの子どもたち>があり、ラテン語で生命の水という意味の<アクア・ヴィテ>があり、<パンゲア>があり、ずばり<死ぬまで生きろ!>という曲が収録されている。さらに<ダンスは機会均等>には、コロンブス、マゼラン以降の、コーカソイドによるネグロイドの強制移住の旅や、日本人による朝鮮人の強制移住の旅などについての思いを落とし込んであるのだという。通して聴いたとき、じつは全体でディアスポラの壮大な物語になっていることに気づく。『カンテ・ディアスポラ』(08年。スタジオ録音のアルバムとしては前作となる)から一貫した眼差しがあったのだ。

 ソウル・フラワー・ユニオンは宗教ではないから、創作された壮大な物語を教義として語るように音楽を奏でているわけではない。日々の生活から個々の曲のメロディーと歌詞を作り、アレンジして、演奏して、録音するという、愚直な作業を積み重ねた結果、アルバムができてしまったのであろう。それでいて、既存の音楽の縮小再生産的な状況に陥っている世の大半の音楽と一線を画しているのは、ミュージシャンとしての技術力の高さに加えて、スタッフ・ベンダ・ビリリもそうだが、地に足の着いた過酷な現実を楽曲の中に落とし込んでいるからだろう。音楽の根源的な存在理由は、まさにそこにあるのではないかと思う。

 その意味で<死んだあのコ>は特に心に響いた。これは、ソウル・フラワーのファンだった小高朋子さんという方が脳腫瘍のため2010年5月に30歳の若さで亡くなったあと一気に書き上げた曲とのことで、ちょうど米占領下沖縄の子供達の受難について色々調べていた頃でもあり、子どもを亡くした親の気持ちを現わそうとしたそうだ。

 そんなソウル・フラワー・ユニオンが、辺野古で開催されたピース・ミュージック・フェスタ!に深く関わったのは必然的成り行きだった。その一方で、こっそりと、この色気に満ちた『キャンプ・パンゲア』を制作していたわけである。心底素晴らしいと思う。
(文:石田昌隆)



◎ソウル・フラワー twitter(ツイッター)
Soul Flower Office on twitter
◎ソウル・フラワー・ユニオン&モノノケ・サミット MySpace
Soul Flower Union & Mononoke Summit MySpace


<< SOUL FLOWER OFFICIAL SITE mobile
(c)2010 SOUL FLOWER OFFICE All Rights Reserved.