満月の夕 (ゆうべ) / 中川敬 (with 伊丹英子) <マスタリング前段階>
MANGETSU NO YUUBE(A FULL MOON EVENING)/NAKAGAWA TAKASHI(with ITAMI HIDEKO)
from SOUL FLOWER UNION


満月の夕 (ゆうべ)
<作詞 : 中川敬/作曲 : 中川敬 & 山口洋>

風が吹く 港の方から 焼けあとを包むようにおどす風
悲しくて すべてを笑う 乾く冬の夕

時を超え国境線から 幾千里のがれきの町に立つ
この胸の振り子は鳴らす “今”を刻むため

飼い主をなくした柴が 同胞とじゃれながら車道 (みち)をゆく
解き放たれ すべてを笑う 乾く冬の夕

 ヤサホーヤ 唄がきこえる 眠らずに朝まで踊る
 ヤサホーヤ 焚火を囲む 吐く息の白さが踊る
 解き放て いのちで笑え 満月の夕

星が降る 満月が笑う 焼けあとを包むようにおどす風
解き放たれ すべてを笑う 乾く冬の夕

 ヤサホーヤ 唄がきこえる 眠らずに朝まで踊る
 ヤサホーヤ 三線鳴らす 吐く息の白さが踊る
 解き放て いのちで笑え 満月の夕

 ヤサホーヤ 唄がきこえる 眠らずに朝まで踊る
 ヤサホーヤ 焚火を囲む 吐く息の白さが踊る
 解き放て いのちで笑え 満月の夕
 解き放て いのちで笑え 満月の夕


 この地震が起きる寸前まで、初のアコースティック・ソロ・アルバム(中川敬『街道筋の着地しないブルース』)のレコーディング作業を続けていました。その中に、ソウル・フラワー・ユニオン「満月の夕(ゆうべ)」(1995年2月、神戸と大阪を往復する中で作った曲)のセルフ・カヴァーがあります。阪神淡路大震災から16年目の1月に録音して、まだミックス途中段階のラフな状態なのですが、聴きたい方のためにネット公開することにしました(5.11にマスタリング前の音源に更新しました)。

 何の確信があるわけでもなく、You TubeやTwitter等で被災地の方々からいただくメッセージを読み、本当に聴きたい人だけに向けて、唐突に思いついた公開です。

 被災した人たちの心痛、無念、不安…を思うと、胸が痛みます。そして、被災地の方々からの言葉、ブログ等でメッセージを発している人たちの言葉に、被災していない俺自身、勇気づけられています。今、無力感に苛まれる自分自身を責めるのではなく、いたわり合い助け合う気持ち、相手を思いやる気持ち、心だけでもまず繋がっていくことが大切だと思います。

 関西から、みなさんの無事を心より願っています。

中川敬(ソウル・フラワー・ユニオン/ソウル・フラワー・モノノケ・サミット)

 沖縄に住む私のところにも、神戸で被災した友人達が集まり、何か出来ることはないかと模索中です。阪神淡路大震災の時も、あの寒さの中、たき火を囲み、手を取り合って立ち上がってきました。みんながあなた方と共にいます。阪神淡路大震災の中で生まれたこの「満月の夕(ゆうべ)」が、それぞれの記憶の中で、強い命の繋がりを生むことを願っています。

伊丹英子(ソウル・フラワー・ユニオン/ソウル・フラワー・モノノケ・サミット)

(2011.3.15記)
ソウルフラワー震災基金からの報告とお願いはコチラ