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基地はいらない、どこにも
  (2007年 日本)
  監督: 日本電波ニュース社
  原題: KICHI HA IRANAI DOKONIMO
  主要舞台: 日本
   

  アメリカのまるで属国のごとく言いなりの日本政府の醜態を、最も端的に象徴している「米軍再編」と憲法9条改悪計画。自国軍隊の負担軽減のために必要な「同盟国の役割拡大」の、その最も組みしやすい絶好の標的が、国土に135ヶ所もの米軍基地を容認する日本というわけだ。
  安倍政権誕生を祝うかのように実にタイミング良く……としか思えない北朝鮮核実験発表に引き続き、去年(2006年)12月には、防衛庁を防衛省に格上げする昇格法とともに、自衛隊の海外活動を本来任務とする自衛隊法の改訂案が国会で採決。記憶に新しい沖国大ヘリ墜落事故や新型パトリオット配備が象徴するように、基地周辺住民にどんな危険があろうとも、あくまで米軍を、アメリカの軍事戦略をこそ優先しようとする日本政府の植民地的施政は、その勇ましいタカ派的言動と裏腹で、あまりに物悲しい。沖縄で小学生の女の子が米兵に暴行されようが、辺野古の宝の海に新基地が計画されようが、異国の軍隊が「国土」で人権蹂躙・環境破壊やりたい放題しようが、あくまでアメリカ政府の軍事戦略に追随して後押しするのが、当節日本の「愛国心」とやらだ。嗚呼、美しい国、大和魂……。

  本作は、日本電波ニュース社が制作した、まさしく今現在進行している米軍再編の実態、そして反基地闘争・新基地阻止行動をコンパクトに解りやすくまとめた、日本人必見のドキュメンタリー映画だ(企画・制作/野田耕造、演出/小林アツシ)。政府公報に堕したマスコミが、決して伝えることのない、沖縄、岩国、座間、横須賀の米軍基地、そして日米合同訓練が計画される各地自衛隊基地の、周辺住民の切実な憤怒の声に詰まっている。
  映像は、沖縄・辺野古の新基地建設計画阻止行動(『Marines Go Home 辺野古・梅香里・矢臼別』『海にすわる<沖縄・辺野古 反基地600日の闘い>』の項参照)、基地受け入れ賛成の地元政治家・建設業界、施設移転に名を借りた座間・厚木・岩国の基地拡大計画、そして米軍再編の概要、日米両政府の本音に詰まった日米安保戦略会議、全国の市民団体の連帯、グアム先住民の声、などをテンポ良く伝える。
  「私は戦争が嫌いです。だから人を殺すための道具が自分の身の回りにあるのがいやです!」(沖縄の学生)
  「八年間、オジー・オバーがとにかく朝から晩までここに来て座り込みをされて、大変だったと思います。何にもない日も居続けて、まったく動きが見えない何年間か。自分達がここに集まることに意味があるんだろうか、って思えるような何年間を、オジー・オバーがここに居続けてくださったってことは、もの凄く大きなことだと思います」(平良夏芽)
  「グアムに海兵隊を移したら、別のものを沖縄に持って来るでしょう。問題は解決せず、むしろ拡がるのです。彼ら(アメリカ政府)はもっと基地を増やしたがるんです。それが彼らの本質なんです。私の心は、日本、沖縄、フィリピン、コリアンとともにあります。彼らの心も私達とともにあって欲しいです。私達は、みんな家族なんですから」(デビー・キナタ/グアム先住民団体代表)

この怒りに満ちた入魂の一作、2007年1月にソフト化され(DVD、VHS)、通販で誰もが鑑賞可能だ。くどくどここでは書かない。日本で暮らす我々、絶対必見のドキュメンタリー、即購入されよ! 通販はこちら

  以下、関連サイト。
 ■『基地はいらない、どこにも』ブログ:http://kichidoko.exblog.jp/
 ■小林アツシ HP:http://homepage3.nifty.com/atsukoba/